集落による集落のためのシンクタンク

みんけんのご視察に、富山県南砺市からお越し頂きました!

8月 2, 2019

集落・組織の課題解決 高梁市 おしらせつなぐ

さる7月25日(木)、はるばる富山県南砺市より、地域づくり協議会連合会の皆さまに、ご視察にお越し頂きました。地域の方15名、行政関係者5名の合計20名の方に向けて、「地域づくりのこれから」と題して、首席研究員の阿部より、質疑応答交え2時間程度お話させていただきました。

この度のお話を頂いた際に伺った視察の目的や、協議会の状況等を伺い、さらに前日に高梁市宇治地区をご視察されたということもあり、主に高梁市宇治地区の取り組みをベースに、中間支援の視点で考える地域づくりのポイントと、そこにみんけんがどう関わらせていただいたのかについて、お話させて頂きました。

みんけんの簡単なご紹介、これからの地域づくりに必要なだと思われることに続き、宇治の地域づくり活動の要点を、3つのポイントから紐解いてお話させて頂きました。

宇治の取組のポイント3点は「全員アンケート」「円卓会議」「総会での地域のこれからの共有」です。

(1)全員アンケート

家長だけでなく、中学生以上の住民全員にアンケートを実施し、地域運営の在り方を様々な観点で問い、その結果をみんなで共有しました。そのアンケートも、地域の皆様自身が設問を考え、その後のアクションに落とし込む分析を行うことがとても大切であるというお話をさせて頂きました。

(2)円卓会議の開催

そのアンケート結果にあった「行事が多すぎて抱えきれない」という意見を受け、多世代混在の円卓会議「宇治の明日を考える会」を発足。暗黙のルール・タブーの解決に取り組むべく、事業仕分け等何度も話し合いを重ね、行事を見直す7か条など、自分ごととして地域の方向性を考えました。

※「行事を見直す7か条」
・当たり前を見直そう。
・何に繋がるかを意識すべし
・育ててきた縁を活用
・課題をウリに
・出る人も出ない人も負担にならないように
・みんなが「自分ごと」になれる
・できるだけ多様な年齢、多様な立場

(3)総会での地域の方向性の共有

地域を存続させるために必要なこと(行事を少しずつ減らしてでも、事業(生活・稼ぎ・移住受け入れなど)をすすめること)を、その円卓会議で自ら決定し、地域総会で発表・承認され、地域づくりの柱の検討、アクションプランの策定に繋がりました。

こうした宇治の活動事例を受け、計画地域で声を集めを作ることの効果として

・本当にしなければならないことに立ち向える
・みんなの意見を取り入れることができる
・地域全体の事として活動を伝えやすくなる
・地域の人の理解と参加が増える
・同じ目標を見据えて活動に活かす
・好機を味方に付けることができる
・人が変わっても継続して取り組める

が考えられること。そしてそのことが地域の一体的な取り組みを支える、地域づくりへの想いの総意である根っこの部分となり、葉っぱの部分であるテーマごとの活動(防災、空家対策など)の萌芽、成長に繋がることをお話致しました。

質疑応答では以下を始め、多くのご質問を頂きました。

・やめた事業はどの程度?実際にどれくらい減ったか

・宇治の行末にみんけんがどの程度関わったのか?

・規模が大きいエリアでのアンケートについて、難しさなどは?

みんけんでは、この度のようなみんけんの活動についてのご視察、また地域づくりに関するご相談にも対応させて頂いております
地域運営組織の取り組みを前にすすめる上でお困りのことなど、これまでの経験等踏まえ、地域の活動事例のご紹介や、「しらべる」「つたえる」「はなす」「うごく」の地域づくりステップに基づく計画づくりのアドバイス等、お手伝いさせて頂きますので、お問合せフォームよりご連絡ください。

南砺市地域づくり協議会連合会御一行の皆さま、この度はありがとうございました!